■「パスを回されるのはある程度はしゃあない」の割り切り

 8月20日にサガン鳥栖から完全移籍で加入した河原は、1日の北海道コンサドーレ札幌戦の85分から新天地でデビュー。代表ウイークによる中断期間が明けてからは、新潟戦まで3試合連続で先発フル出場と完全に川崎に馴染んでいる。

 鬼木監督も言及した運動量が、河原のストロングポイントのひとつとなる。総走行距離は3試合続けて川崎で最長をマーク。新潟戦では12.381kmに達した。
「走る距離が出ているからそれでいい、というものでもないので」

 走るのは当然と言いたげな相棒にけん引されたのか。総走行距離11.359kmと川崎で2番目に多かった山本も、試合後には「後半途中からは足がほぼつっていた。きつかったけど、それでも楽しかった」と充実した表情を浮かべている。

 リーグ戦で初めてダブルボランチを形成した2人は、公式戦ではすでに一度そろって先発している。今月4日に行われたJ2のヴァンフォーレ甲府とのルヴァンカップ準々決勝第1戦。山本が交代するまで79分間にわたって共演した。

 名古屋グランパスとの前節で大島僚太が負傷退場した状況を受けて、2度目の共演だった新潟戦でともにフル出場した。鬼木監督の視線は、ルヴァンカップ準決勝で再び顔を合わせる新潟との戦いへも向けられていたといっていい。

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4