■サッカーの魅力を殺す「最大の敵」
「チャレンジ制度」にすれば、チームや選手のストレスは大幅に削減されるはずだ。チャレンジするかどうか、自分たちの手に委ねられている。チャレンジしないのであれば、異議も取り囲みもなく、プレーは続行である。
以前も紹介したが、FIFAはすでに下部リーグやグラスルーツでも使うことができる「フットボール・ビデオ・サポート(FVS)」というシステムのテストを始めている。3~7台のカメラで試合の映像を撮っておき、チームから「リクエスト」が出たら主審自身が機器を操作して確認し、最終判定を下すという方法である。
「チャレンジ」でも「リクエスト」でも、言葉はどちらでもいい。弊害が明らかな現在のVARの「プロトコル」は、早急に見直されなければならない。
サッカーの魅力を殺すのは、レフェリーによる「誤審」、あるいは「誤審ではないかとメディアやファンが大騒ぎすること」ではない。判定に対する大げさなジェスチャー、怒りにまかせた言葉、暴言、執拗な抗議、何人もの選手による取り囲み…。これこそ「サッカーの敵」であり、いま目の前にある「はっきりとした明白な危機」ではないか。
それをなくすために、「キャプテンオンリー」は悪くないアイデアだ。そしてチームや選手のストレスを減らすためにVARの活用法を変えるべきではないかと、私は思っている。