■まだ「慣れていない」証拠なのか
このようにPKの場面では必ずVARがチェックしてくれるのだから、リカルド・グラッサは異議を唱える必要などないし、磐田の他の選手もさっさと主審から離れてPKに備えるべきなのではないか。不利な判定にはともかく抗議するというのは、「前時代の遺産」のようなもので、本当に馬鹿げている。
オリンピックでは、アフリカのチームがVARの結果を聞いても抗議を続ける見苦しい行為が非難されたが、日常的にVARのある試合に慣れていないためにこうしたことが起こるという指摘があった。VARが「守ってくれている」状況でなお、激しく抗議したり、レフェリーを取り囲むなどの行為がなくならないのは、JリーグのサッカーがまだVARに完全に慣れていない証拠なのだろうか。
であれば、まず「キャプテンオンリー」を実施し、「執拗な異議」や「取り囲み」を排除すべきではないか。キャプテンがレフェリーに質問し、説明を受けることができることで、選手たちは反射的に不満を表したとしても、それ以上の反応は差し控えるようになると期待される。Jリーグは、「キャプテンオンリー」をできるだけ早く採用すべきだ。