■高いレベルにある代表CBに「新戦力」

 日本のウィークポイントといえば、数年前まではセンターバックもそうだった。吉田麻也1人がすべてを背負って戦っていた時期がある。

 だが、そこに冨安健洋が現われ、さらに板倉滉町田浩樹も成長著しい。ベテランの谷口彰悟も含めて、今では、日本代表のCB陣は非常に高いレベルにあると言っていい。

 そして、パリ・オリンピックでCBとしてプレーした木村と高井、それに西尾隆矢の3人も対戦相手国の強力なFW陣と台頭以上に戦った。

 3人とも海外経験はなく、J1リーグでようやくレギュラーの座をつかんだばかりの選手だ。高井に至ってはまだ19歳。昨年のU-20ワールドカップのときには慣れないサイドバックを任されて苦労していたし、所属の川崎フロンターレでも能力の高さを見せつけたかと思えば、凡ミスでピンチを招く場面も多く、今シーズンが始まった時点では鬼木達監督もまだ高井をレギュラーとして考えていなかった。

 その高井が急成長。ヘディングの競り合いでは高さを生かして相手を上回り、足の速さを武器にゴール前の広範囲をカバーするだけでなく、ラインブレークしてパスカットにも成功すれば、前線へ正確なパスを供給したり、自らドリブルで持ち上がったりと攻撃的センスも見せつけた。

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