■天皇杯は「下位チーム本拠地」で開催すべし
Jリーグで戦っているチームにとって、天皇杯というのはある意味で非常にリスキーな大会であり、また、得るものも少ない。格下相手のカップ戦で勝利したとしても、得るものは少ないからだ。
筑波大学との試合は2回戦屈指の好カードだった。しかし、町田GIONスタジアムに集まった観客はたったの1948人。どう考えても、選手にとってもクラブにとっても、モチベーションの上がる試合ではない。
J1リーグの首位決戦であれば、負傷者が出ても納得できたかもしれないが、“こんな試合”で重傷者が続出したのでは監督がグチの一つも言いたくなるのは当然かもしれない。
ところで、天皇杯は基本的に上位チームのホームで行われているが、これは再考が必要ではないだろうか。
今シーズンからJ2、J3クラブも出場するようになったJリーグYBCルヴァンカップでは基本的に下位チームの本拠地で開催されている。上位チームからは不満の声も出ているようだが、下位チームの本拠地はかなり盛り上がったようだ。
天皇杯も、これに倣ったらどうだろう。
J1クラブのサポーターにとって、JFL勢との戦いでは大きな興味は持てないだろうが、逆にJFL勢が本拠地にJ1クラブを迎え撃つことになったら、地域全体の関心が集まるはず。多くの観客が集まれば、スポンサーも集まりやすくなり、下部リーグのクラブ経営のためにも役に立つはずだ。