■4人もの負傷者は「不幸な事故」の連続か
さて、話題を町田の試合に戻そう。
前述のように僕自身はハイライト映像しか見ていないのだが、実際に観戦した何人かの友人たちの意見を総合すれば、筑波大学もプレー強度の高い試合をしたものの、それほどラフなプレーをしていたわけではないようだ。また、レフェリーのコントロールに大きな問題があったわけでもないらしい。
要するに4人もの負傷者が出たのは、不幸な事故の連続だったようだ。
問題は試合後の記者会見で黒田監督が、どうしてあのようなコメントをしたのかだ。
人一倍、勝負にこだわる黒田監督だから、格下相手の敗戦が受け入れられず、感情的になって相手チームに対する批判が口をついて出てしまったのかもしれない。しかし、黒田監督はインタビューやコメントでの言葉の選び方には気を遣っている人で、そんな感情的にしゃべる方だとは思えない。
大学チームに敗れたことによって選手たちが自信を失って悪い影響が出ないように、あるいは外部からの批判が選手たちに向かわないように、わざと話題を試合そのものからそらすようなコメントをしたのかもしれない。それが、おかしな方向に発展してしまったのは、彼の計算外の出来事だったろうが……。
しかし、いずれにしてもJ1リーグで優勝争いを行っている町田にとっては、選手4人が負傷で離脱してしまったのは大きな痛手ということになる。