【23/24シーズンが移籍1年目の、サッカー日本代表・欧州組「通信簿」(2)】苦悩の時期を強いられた鎌田大地、上田綺世、中村敬斗。パリ世代の“ダブル鈴木”は来季が勝負かの画像
サッカー日本代表の鎌田大地、上田綺世、中村敬斗 撮影:中地拓也

 遠藤航リバプール)や小川航基(NECナイメンヘン)が躍進を遂げる一方で、苦しんだ選手もいる。その筆頭がラツィオで1シーズンを過ごした鎌田大地だろう。

 ご存じの通り、通算5シーズン過ごしたフランクフルトを契約満了で退団。21-22シーズン・EL制覇の原動力となるなど、目覚ましい成果を残した男がフリートラスファーで出るとなれば、獲得意思を示すクラブが次々と出現するのは当然だ。1年前の時点ではACミラン行きが確実視されたが、クラブ側の事情で破談。最終的にシーズン開幕直前にラツィオに赴くことに決まった。

 稀代の戦術家として知られるマウリツィオ・サッリ監督の下で欧州CLに参戦できるのはいい環境だと思われたが、ルイス・アルベルトとの定位置争いを強いられ羽目に陥った。

「今はルイス・アルベルトか僕っていうふうな感じになってるし、分としてはそのポジション争いで勝つことが一番難しいタスクかなと思っている。目に見える結果を残していくことが大事」と昨年11月にも苦渋の表情を浮かべた。彼は困難な環境に身を投じ、そこから抜け出すために必死になっていたのだ。

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