■平均身長188cm超が築く城壁

 さらにピッチ上の選手たちの判断で、臨機応変さも発揮された。状況に応じてボランチの遠藤航リバプール)や田中碧(フォルトゥナ・デュッセルドルフ)が最終ラインに下がり、3バックに可変してシリアの前線からのプレスに対応した。

 何よりも身長187cmの冨安が右サイドバック(SB)に配置された結果、188cmの伊藤、190cmの町田、188cmの板倉と日本代表の歴史上で初めてといっていい、平均身長188cm超のCBタイプが最終ラインで城壁を築く光景が生まれた。

 最終ラインを統率した板倉も「よかったですよ」と壮観な組み合わせを歓迎する。

「守備のところでしっかりと勝てるのは、間違いなく4枚でプレーするよさだと思いますし、そのなかでビルドアップのところでもみんなが相手を見ながら、さらに中盤の選手をうまく使いながら臨機応変に対応できていたと思うので」

 左SBを務めた伊藤はミャンマー戦で左CBとしてフル出場している。試合前のミーティングで「日本とオーストラリアだけが、無失点を継続していると言われていました」と明かした上で、6戦全勝に日本代表史上で初めてとなる全試合無失点で花を添え、2次予選のグループBを首位通過した結果をポジティブに受け止めた。

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