■「律を前に出してあげたい、という気持ちがあった」
選手層の厚さだけではない。プレーのクオリティーも高くなっている。戦術の幅を広げる目的のもとで、第2次森保ジャパンで初めて試合開始から導入された3バックに対しても、準備期間が短かったなかで冨安は個人的に及第点を与えている。
「ビルドアップのところでも目立ったノッキングはなかったし、個人的にもやりやすかった。守備のところでできるだけ(堂安)律を前に出してあげたい、という気持ちがあったし、それはできたと思う。律も勝手に(前へ)いってくれるので、それをしっかりと後ろで調整する形で、ポジティブな内容だったと思っています」
代表では初めて右ウイングバックを務めた堂安律(フライブルク)は、シリア戦の19分にカウンターから追加点となる代表通算10ゴール目を決めている。
左ウイングバックでプレーした中村敬斗(スタッド・ランス)は、ミャンマー戦の17分に先制ゴールをマーク。シリア戦では13分のFW上田綺世(フェイエノールト)の先制ゴールをアシストし、堂安のゴールの起点にもなった。
初めて臨むポジションで結果を残した要因として、ミャンマー戦の伊藤洋輝(シュツットガルト)、シリア戦での町田浩樹(ユニオン・サンジロワーズ)と、中村をできるだけ前へ押し上げていた左CBの選手たちのプレーも見逃せない。