■「絶好の場所に身を置けている」

 ただし、仮に4バックのまま攻撃的なポジションで起用されたとしても、これまでの代表戦から進化を見せていたはずだ。その形跡は結果的にゴールにならなかったシーンで見られた。

 3バック右の冨安健洋が展開したボールをシャドーの南野拓実がヘッドで左に流すと、町田が中村に縦パスを付ける。相手のマークが付いてきていたが、中村は構わず強引に仕掛けてクロスに持ち込んだ。こうした局面で、昨年あたりの中村であれば一旦周りを使ってオフでもらおうとするはずだが、ドリブルで勝負できる状況であれば、積極的に仕掛けてクロスやシュートに結びつけるという意識が格段に上がっているのだ。

 そのことについて聞くと、中村は「間違いないです。アジアカップのあたりで、ちょっと感じて、そこは。あとフランスリーグっていう個の強いリーグでプレーしてるので。やっぱり絶好の場所に身を置けているので、うまく成長できたかなと思います。まだまだですけど」と答えた。アジアカップのメンバーで、準々決勝で敗退した悔しさを忘れている選手はいないだろう。

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