■「ビルドアップの質と、味方の配置に問題があった」

「ビルドアップのボールを奪われて、すぐに決定機を作られたシーンもあった。それをソンリョンさんが止めてくれていたから、失点はしていないんですけど」

 最少失点にとどまった展開をMF脇坂泰斗もこう振り返った。キャプテンの「ビルドアップのボールを奪われて」と、遠野の「自信を持ってパスを出して動く、といった部分が単純に足りなかった」はほぼ一致していると言っていい。

 後手に回り続けるからファウルもかさむ。遠野の直前にはDF大南拓磨もイエローカードをもらった。88分にイエローカードをもらったDF佐々木旭は、6月2日の名古屋グランパスとの次節が累積警告で出場停止になった。脇坂が続ける。

「後ろからのビルドアップの質と、味方の配置に問題があったと思う。1人で対応している場面で別の選手がプレスバックする、といった動きまだまだ足りない。後半のように相手に前向きでプレスさせないためには、もっと相手陣内でプレーした方がいいと考えていますけど、それを味方にうまく伝えるというか、伝えてはいますけど、それを実行するにはどうしたらいいか、を考え続けていかないといけない」

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