■侵略軍を撃退した「将軍の名前」が由来の通り
一方で、漢字で書くと韓国の歴史を思い出させてくれる地名もあります。
ソウルの旧市街を東西に走る「鍾路(チョンノ)」という大通りがありますが、これは王朝時代に時刻を告げる鍾を鳴らすための施設「鍾閣(チョンガク)」があったことに由来します。「鍾閣」は今でも復元されたものが残っていて、地下鉄1号線に「鍾閣」という駅があります。
鍾路の南側の大通りは「乙支路(ウルチロ)」と呼ばれていますが、「乙支」というのは7世紀、高麗王朝の時代に中国・隋の侵略軍を撃退した乙支文徳(ウルチムンドク)将軍の名前が由来となっています。
なんとも雅な王朝風の地名もあります。
漢江(ハンガン)の南、江南(カンナム)地区の高級ショッピングエリアとして日本でも有名な「アプクジョン」という街があります。不思議な音の響きを持った名前ですが、漢字で書くと「狎鴎亭」となります。