■小森と林の2トップも面白い

 CFは小森飛絢だ。大卒1年目の昨シーズンに13ゴールをマークした彼の残留は、何よりの“補強”だったと言っていい。背番号を41から10に変更した23歳が得点王争いを演じれば、チームも上位を維持していけるはずだ。

 CFの序列2番手は、23年から在籍する呉屋大翔になる。ただ、新加入の林誠道も面白い。22年にツエーゲン金沢で13ゴール3アシストを記録し、昨シーズンは7得点2アシストの成績を残した。

 鋭い反転からゴールを決めることのできる彼が、途中出場のカードとして控えるのは頼もしい。CFとセカンドトップを縦関係にするのではなく、小森と林を横並びにする2トップも面白そうだ。

●補強充実度 B
J1仕様の選手を補強したわけではないが、スキのない編成となっている。計算できる戦力として、昨年は期限付き移籍だった田中を完全移籍で獲得したのも大きい。エドゥアルドはボランチと左サイドMFでプレーできるだけでなく、昨シーズンの磐田でJ1自動昇格を経験したことも頼もしい。

●昇格可能性 B
小林慶行監督は「チャレンジャー」の立場を強調するが、J1昇格プレーオフに進出したチームとして、昨シーズンとはリーグ内の立ち位置が異なる。警戒される存在となったなかで、中位から下位相手に取りこぼしをせず、なおかつ上位との対戦で勝点を取れるか。小林体制2年目は、進化が問われるシーズンだ。

(9)へ続く
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