■開幕直後に昇格候補との直接対決2連戦が
四方田監督の就任1年目でJ1昇格を成し遂げた22年シーズンは、開幕から4連勝を飾り、5月1日の13節まで8勝5分の負けなしで突っ走った。シーズン序盤に得たアドバンテージが、最終的にチームをJ1へ導くこととなった。
今シーズンはレノファ山口FCとの開幕戦をホームで戦い、その後は大分トリニータとのアウェイゲーム、モンテディオ山形とのホームゲームとなっている。ホームで白星スタートを飾るのはもちろんだが、大分、山形との連戦はJ1昇格圏を争うライバルとの直接対決だ。
昨シーズン9位の大分は、3年ぶりに指揮を執る片野坂知宏監督のもとでリスタートを切っている。モチベーションは高い。
昨シーズン5位の山形は、クオリティの高い日本人選手を揃える。昨年4月から采配をふるう渡邉晋監督のもとで、15年を最後に遠ざかるJ1の舞台を現実的なターゲットとする。
J1昇格を争うであろうライバルとの連戦で、勝利をつかむことができるか。横浜FCのシーズン序盤の戦いに注目だ。
●補強充実度 A
GKブローダーセン、DF林幸多郎、FW山下諒也らがチームを離れたものの、同じポジションに漏れなく即戦力を補強。GKには昨シーズン途中からポジションをつかんだ永井堅梧とともに、ヴィッセル神戸からブラジル人GKフェリペ・メギオラーロを補強。FWには昨シーズンのJ2で13得点のFW森海渡、FW櫻川ソロモン、FW室井彗佑らを獲得。前線のバリエーションを充実させた。
●昇格可能性 A
オフの補強で前線を充実させ、DFラインと中盤は昨シーズンの主力をほぼ残留させることができた。J1昇格にふさわしい戦力を揃えている。シーズンで問われるのは勝負強さだ。就任3年目の四方田修平監督が率いる横浜FCは、清水エスパルスと並ぶJ1昇格の有力候補だ。それゆえに、周囲からの包囲網は厳しくなる。接戦をしぶとく勝ち抜けるかが、ポイントになるのだ。