■日本サッカーの大きな課題
ACLの脇坂に見るヘディングシュートの技術の低さ、そして高く浮いてきたボールのヘディングの能力の低さは、10月のコラムで指摘した中盤でのヘディングパスの精度の低さとともに、日本のサッカーの大きな課題である。そしてその両者は、直接「ゴール」にかかわるものだけに、勝敗に大きく影響するものになる。
通常、ヘディングシュートに対応できるのは、相手GKだけである。GKは2本の足で立っているが、至近距離からのヘディングシュートでは足を運ぶことは難しく、至近距離から飛んできたヘディングシュートに対しては、手(腕)以外は動かすことができない。とすれば、狙うのは、当然、相手GKの腰より下となる。脇坂はGKの頭上、あるいはその右側を抜こうとしたように見えたが、たとえゴールの枠内をとらえていたとしても、相手GKに防がれていた可能性が高い。