早稲田大から磐田に加入した植村は昨年、特別指定選手として鹿児島キャンプに参加したことで、プロの基準を持ち帰って、大学サッカーでも意識的に取り組むことができたという。しかも、コミュニケーションというところでは、既存の選手たちのことはみんな知っていた分、気後れせずポジション争いに身を投じることができたのも、まっさらなルーキーにはないアドバンテージと言える。
今シーズンのJリーグは開幕戦から植村のような大卒ルーキーの活躍が目立っている。磐田の神戸戦に先駆けて、前日に行われた名古屋グランパスと鹿島アントラーズの試合で、鹿島のDF濃野公人が右サイドバックでスタメン出場して、3−0の勝利に貢献した。
その一方で名古屋では濃野と同じ関西学園大の同期であるMF倍井謙が終盤に投入されて、得意のドリブル突破など、躍動的なプレーで話題を集めた。その試合を視察に来ていた日本代表の森保一監督も、倍井に言及して期待を寄せたほどだ。
北海道コンサドーレ札幌はスコアレスドローに終わった福岡との試合では、明治大学を卒業したばかりの田中克幸が試合終盤に投入されて非凡な才能の片鱗を見せた。J2の横浜FCでは早稲田大で植村と一緒だったMF小倉陽太が、レノファ山口戦でベンチ入り。1−1と引き分けた試合で出番はなかったが、遠からずチャンスはありそうだ。