Jリーグの2024年シーズン開幕が近づいている。世界でも例を見ないほどに力が拮抗するJ1は毎年、さまざまな面白さを提供してくれる。今シーズンのJ1は、どのような展開になるのか。サッカージャーナリスト大住良之が、1月までの日本サッカーの歩みを踏まえつつ、各チームの新戦力や取り巻く状況などから今シーズンを占う。
■2月23日いよいよJリーグ開幕
AFCアジアカップ終了とともに、日本のサッカーはJリーグの開幕、クラブの戦いに目を移す。
2月13日にはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)が「ラウンド16」の戦いから再開し、川崎フロンターレが山東泰山と対戦する。翌14日には横浜F・マリノスがバンコク・ユナイテッドと、15日にはヴァンフォーレ甲府が蔚山現代と当たる。グループステージを1位で突破したこの3クラブ、この週の第1戦はすべてアウェイで、翌週にはホームの第2戦を迎える。
2月17日には恒例のシーズン開幕マッチ「富士フイルム・スーパーカップ」が、東京の国立競技場で行われ、Jリーグ・チャンピオンのヴィッセル神戸と天皇杯優勝の川崎が対戦する。ともに今季もJ1の優勝候補のひとつであり、今季を占う重要な一戦だ。
そして2月23日はいよいよJ1開幕である。今季から2クラブ増えて20クラブ。毎節10試合となる。「世界で最も戦うのが難しい、力の差のないリーグ」と言われるJリーグ。昨季チャンピオンの神戸も、優勝を争った横浜FMだけでなく、J2から昇格したばかりのFC町田ゼルビア、ジュビロ磐田、そして東京ヴェルディも、何かを成し遂げるチャンスを持っている。全チームが勝点0から始まる「リーグ開幕」は、現在のJリーグを象徴しているかのようだ。