■26人の構成

 そもそも、元日のタイ戦直後に発表された今回のスカッドで、3バックはおそらく想定されていなかった。23+3=26人の「3」の枠を、システム変更の弾力性や“特殊能力”に用いることなく、どちらかと言えば負傷者を抱えることに当てた。三笘だけでなく、浅野拓磨や上田綺世がタイ戦を前にした合宿で別メニュー調整だったことから、その“復帰”が最大のプラスになると判断したからだろう。

 実際、上田は4得点を決めており、イラン戦でも最前線で奮闘した。ただし、浅野は1試合で先発したものの、得点を導くことはできなかった。三笘は、バーレーン戦の22分、そしてイラン戦の23分と、合計45分の出場に終わっている。

 また、26人のメンバーにはその一方でCBを多く呼んでいたことも事実としてある。谷口彰悟、板倉滉、渡辺剛、町田浩樹、冨安健洋、そして左SBがファーストチョイスではあるもののCBとしての実績も十分な伊藤洋輝だ。どういう想定をしていたかは今となっては分からないものの、イラン戦時点での結果論としては難しいものとなった。

 もちろん、伊東純也の離脱は実際的に誤算だ。先発で違いを作ることができ、3バックでも難しい任に堪えうる。まして、本来は短い間隔でも先発し続ける体力を持っていた。

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