■ルキアンとのホットライン再び

 鈴木は昨年12月に30歳になった。年齢について問われると、「いまが一番いい状態です」ときっぱりと言う。近年の安定したパフォーマンスを振り返れば、その言葉には納得感がある。

「何歳になっても挑戦する気持ちがなければ、そこで終わってしまうでしょうし、つねにアップデートを続けて、プロになってからもいろいろな経験を積み重ねていまがある。どんどん挑戦していきたいと思います」

 チームの印象を聞かれると、表情を緩ませた。迷うことなく言葉が出てくる。

「ベルマーレとはこれまで何度も対戦していて、ホントに走ってくるし、戦ってくるし、執念深いと感じています。湧き出てくるな、という印象を強く持っています」

 24年シーズンの新加入選手には、かつてのチームメイトの名前がある。アビスパ福岡から加入したルキアンだ。21年のジュビロ磐田で共闘し、J2得点王に輝いたブラジル人ストライカーとのホットラインは、湘南の新たなストロングポイントになるだろう。

「ジュビロでは練習で対峙することも多くて、とにかく一瞬のスピードがめちゃくちゃ速いです。しかもめちゃくちゃ強い。背負われたら、僕は何もしませんでした。あらがうだけムダかなと思ったので(笑)。それぐらいホントに頼もしい存在で、前線でターゲットとして頑張ってくれますし、守備でも前線でボールを奪ってくれて、後ろを助けてくれる。ホントに頼もしい選手だと思っています」

 ルキアンも期待感を口にする。

「湘南ベルマーレのスタイルが自分に合っている、得点を取るチャンスが増える、というのが移籍を決めた理由ですが、鈴木選手が加わるというのを知って、さらにこのチームに来たくなりました。

 移籍が決まるまでは何度かメッセージをかわしていて、正式に決まってからはお互いに喜びました。ジュビロではすごくアシストをしてくれたし、自分も何回かアシストをした記憶があります。ベルマーレでもいい連携を見せられるんじゃないか、と期待しています」

鈴木雄斗(右から2番目)は監督、クラブの期待に応えられるか  「(C)SHONAN BELLMARE」
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