■「みんなが一番嬉しくなるのは勝利」

 そのエリソン自身はその守備面についてどう考えているのか。

 まずは、「それが自分の特徴」と話し、「もちろんゴールやアシストなど得点に関わっていくのはすごく嬉しいことなんですけど、自分が戻って守備をして助けることがチームの勝利につながる」と説明する。

 そして、「勝利がチームとして一番必要だし、みんなが一番嬉しくなるのは勝利。仲間を助けるのは自分が一番頭に入れているものでもあるし、自分自身、誰かと競争して負けるのがすごく嫌いなので、チームとしてしっかり勝てるようにしたい。自分は子どもとゲームしても、負けるとすごく怒っちゃうので、とにかく競争には負けたくない。チームとして勝てるように、力を注いでいきたい」と続ける。

 負けず嫌いであること、そして、勝ちたいという強い気持ちが、エリソンの足を2度追い、3度追いへと動かしているようだ。

 その守備については、鬼木達監督からも要求を受けていると明かすが、それに強く賛同する。
「前からどんどんプレスをかけていくとか、相手のセンターバックにどんどんちょっかい出していくとか、そういったプレーは自分自身も大好きなので、もっともっとやっていきたいと思うし、チームがコンパクトにプレーできると、すごく良い結果に繋がっていくと思うので、このまま自分の特徴を生かしてそういったことを続けていきたい」

 キャンプで重ねるトレーニングとともに、その特徴を開放しているエリソン。2月中旬から始まるシーズンではどのような活躍を見せるのか。大いに期待が高まるトレーニングマッチだった。

(取材・文/中地拓也)

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