1月28日のサガン鳥栖戦で2ゴールを決めた川崎フロンターレの新加入ブラジル人FWエリソンだが、その魅力は得点力だけではない。
この試合、そして、24日のトレーニングマッチ・北海道コンサドーレ札幌戦でも同じだが、ストライカーとして虎視眈々と得点機会を狙いながらも、かなり低い位置まで守備に戻るのだ。しかもそれは“アリバイ”的なものではなく、本気でボールを奪回しようというもの。鳥栖戦ではそうした動きが繰り返し見られた。
エリソンと一緒にプレーしたDF三浦颯太は、攻撃的なプレーが持ち味なだけに、「ターゲットとしてすごいやりやすかった」と試合後に語るが、そのうえで、「守備の献身性にはビックリした」と率直な気持ちを明かしている。そして、三浦だけでなく他の選手からも「助かる」という声が出ていたという。
「チームの強みにもなる」
三浦はこう話すほどに、一緒にプレーしていて衝撃が大きかったようだ。
CBからはどう見せるのか。昨季、最終ラインでチームをけん引したDF大南拓磨も、エリソンの献身性はチームに大きなものをもたらす可能性があるとしている。「あれだけ守備してくれたらやっぱり狙いも定まりやすいですし、2度追い、3度追いしてくれるんで、ボランチが動きすぎずに、バランスが崩れずにできると思う」と言うのだ。