■2位争いは磐田が失点し、追いつき…
同時進行のドラマには、意外な結末が用意されていた。
J2リーグ最終節が11月12日に行なわれ、全11試合が13時過ぎに同時キックオフされた。注目はJ1自動昇格圏の2位争いである。勝点73で2位の清水エスパルス、勝点72で3位のジュビロ磐田、勝点72で4位の東京ヴェルディの3チームが、自動昇格をかけて運命の90分に臨んだ。
最初にスコアが動いたのは、磐田の試合だった。敵地へ乗り込んでいた横内昭展監督のチームは、栃木SCに先制されてしまうのである。CBリカルド・グラッサが左サイドからのクロスにかぶってしまい、背後にいたFW大島康樹にファインゴールを蹴り込まれた。水戸ホーリーホック対清水、大宮アルディージャ対東京Ⅴは、この時点では動いていない。このまま終われば、2位清水、3位東京Ⅴ、4位磐田になる。
次にスコアが動いたのも水戸対磐田だった。41分、左ショートコーナーから、MFドゥドゥが持ち前のパワフルショットを炸裂させる。相手選手の頭に当たった一撃が、ゴールネットを揺らした。清水、磐田、東京Ⅴの3試合いずれもが前半終了時点で同点となり、2位清水、3位磐田、4位東京Ⅴで後半へ向かっていく。
前半のアディショナルタイムは水戸対清水戦が1分、栃木対磐田戦が2分、大宮対東京Ⅴ戦が2分だった。アディショナルタイムに極端な違いがなかったことで、後半もほぼ同時進行で試合が動いていくことになる。