日本サッカーの成長ぶりは、世界も驚くほどだ。先日は男子代表がドイツとトルコに快勝し、女子代表はワールドカップ2度目の制覇へ再スタートを切っている。だが、日本サッカーの本当の充実ぶりを示す下部リーグを、サッカージャーナリスト・後藤健生がリポートする。
■懐かしい顔ぶれ
前半の21分に左サイドからドリブルで切れ込んで先制ゴールを決めたのは岡庭裕貴。そして、63分に戸島章からのパスを受けて2点目を決めたのが表原玄太だった。
いずれも、かつてJリーグでプレーしていた選手たちだった(岡庭はザスパ草津、戸島はジェフ千葉、表原は湘南ベルマーレなどで、それぞれ活躍)。
そして、ボランチとして攻撃を組み立てながら、時折、ドリブルで持ち上がってチャンスを作っていたのは工藤浩平……。ジェフユナイテッド市原・千葉で活躍し、イビチャ・オシム監督時代には日本代表に招集された経験も持つ。
その工藤はもう39歳になっているが、このレベルの戦いではやはりスーパーな能力を発揮できる。
僕が9月18日の祝日に味の素フィールド西が丘まで観戦に出かけたのは、関東サッカーリーグ1部後期第8節。東京23FC対栃木シティFCの一戦だった。
両クラブとも、将来はJリーグ入りを目指しているが、とくに資金力のある栃木では、上記のようにJリーグ経験のある選手が数多くプレーしているのだ。