■2試合連続の3対0で清水が2位に浮上!!

 後半開始とともに、清水はシステムを変更した。4-2-3-1から3-4-2-1とした。55分には山原とMF竹内涼を下げ、DF北爪健吾とMF宮本航汰を投入する。北爪は右ウイングバックのポジションに入り、岸本が右から左へスライドする。

 この交代が試合の流れを変えていく。北爪はファーストプレーで右サイドをえぐり、57分には右サイド深くへのボールをスライディングで残し、至近距離から左足で狙った。長い距離をスプリントできる北爪が右サイドで幅を取ることで、乾やカルリーニョス・ジュニオを中心としたショートパスをつなぐ攻撃にバリエーションが加わっていった。

 65分には3点目をあげる。チアゴ・サンタナがペナルティエリア外から左足を振り抜くと、強烈な一撃が右ポストを叩いてネットに吸い込まれた。背番号9はシーズン10ゴールに到達した。

 3対0とした直後、カルリーニョス・ジュニオと乾が退き、MF西澤健太とMF中山克広がピッチに立つ。74分にはチアゴ・サンタナがベンチに下がり、FWオ・セフンが起用された。相手の運動量が落ちてきたなかでの選手交代は、リードを守り切る意味で効果的だった。代わって出場した中山やオ・セフンが相手ゴールを鋭く脅かし、清水は最後まで攻撃的な姿勢を貫いて終了のホイッスルを聞いた。

 この勝利で23節から13戦負けなしとした清水は、ジュビロ磐田をかわして今シーズン初めてJ1自動昇格圏の2位に浮上した。試合後の秋葉忠宏監督は、「さらにギアを上げながら、ラスト7試合しっかりやっていきたい」と力強く語った。

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