■2度のシステム変更でリスク管理を徹底
今シーズンの清水は、複数失点を喫した試合が「7」ある。そのうち6つは2失点で、3失点は一度しかない。それも、ゼ・リカルド前監督指揮下の6節のゲームだ。前半を3対0で終えた時点で、勝利に限りなく近づいていたと言っていい。
後半も4-2-3-1でスタートすると、65分過ぎに3-4-2-1へシステムを変更する。そのまま危なげなく試合を進め、76分の2枚替えをきっかけに再び4-2-3-1へシステムを戻した。
追加点を奪えるチャンスもあったが、3対0のまま終わらせれば申し分ない。交代カードを切って得点を奪おうとする山形をシャットアウトし、清水は3試合ぶりの勝点3をゲットした。
試合後のフラッシュインタビューに応じた秋葉忠宏監督は、「選手がアグレッシブに、超攻撃的な守備をしてくれた。だからこその3対0だと思います」と話した。2点目につながった敵陣でのボール奪取だけでなく、局面での攻防で山形を上回ったことが、この日の勝利につながっている。
順位は前節と変わらず3位のままだが、首位のFC町田ゼルビアが敗れたため、勝点差は「7」に縮まった。2位のジュビロ磐田との勝点差は「1」で、後方からは東京ヴェルディが勝点1差で追いかけてくる。J1自動昇格圏をめぐる争いは、ここからさらに熾烈をきわめていく。