世界のサッカーは、常に回り続けている。若き日本代表が立ち上げられ、2025年のU-20ワールドカップに向けて歩み始めた。ライバルたちとのゲームから見えてきた現在地を、サッカージャーナリスト・後藤健生がつづる。
■特徴ある選手たち
日本はワントップには突破力があり、フィジカル勝負でも韓国のDFに負けない強さと速さがある塩貝健人(慶応義塾大学)を置き、2列目にテクニシャンタイプの3人を並べた。韓国戦のスタートポジションとしては、右から松田悠世(桐光学園高)、鈴木陽人(名古屋グランパスU-18)、中川育(サンフレッチェ広島FCユース)という並びだった(2戦目の静岡ユース戦では、3人の並びを変化させてきたが、結局、試合の途中から韓国戦と同じ並びに戻すことになった)。
そして、ボランチは川崎フロンターレの2名、フロンターレU-18の尾川丈とトップチーム登録の大関友翔が組んだ。
SBSカップを通じて、2列目の選手のショートドリブルを加えたパス回しが日本代表の最大の武器で、これに両サイドバック(左は池田春汰=横浜F・マリノスユース。右は桒原陸人=明治大学)がインナーラップ、オーバーラップを交えて攻撃に変化を加えた。
なお、GKは静岡学園高の中村圭佑。CBは喜多壱也(京都サンガU-18)と中光叶多(サンフレッチェ広島FCユース)というのが韓国戦の先発メンバーで、中央での守備力はかなり強力だった。