■弱点露呈は「プラス材料」
まだまだ足りないところが目立ったU-18日本代表だった。だが、韓国が「打倒日本」のために、なり振りかまわずに勝ちに来てくれたおかげで、現在のU-18日本代表の弱点が明らかになったことは、逆に大きなプラスとして捉えることができる。
今年のU-20ワールドカップに出場した冨樫監督のチームは、立ち上げの段階からチームとして良くまとまっていたので驚いたことがあったのだが、だいたいU-18代表として強化が始まった段階では、寄せ集め集団で戦術的には空回りに終わってしまうことが多い。SBSカップでは、モチベーション高く挑んでくる静岡ユース相手に苦戦するのも“お決まりの”パターンだ。
DFの守備力とか、2列目の選手のテクニックのレベルの高さ、それに特徴ある塩貝というCFの存在などをポジティブに捉えてもいいだろう。これから、メンバーが入れ替わり、試合経験を積むことによってチームのバリエーションや柔軟さが増していくはず。すべてはこれから、2年後を目指すチームなのだから……。