簡単に注釈をつけると、4の「ゴール裏」は、陸上競技場型のスタジアムが想定されている。6の「右側のベンチ横で両チームいっしょに」は、左側のエンドのタッチライン近くで交代要員が動いていると、バックスタンド側にいる第2副審のオフサイド判定上妨げになるからだ。タッチラインに近くても、右側のエンドなら、第1副審の背後になるので、その心配はない。

Jリーグにおける規定

 Jリーグには、現在のところ「ウォームアップエリア」についての規定はない。しかし「スタジアム基準」に「ピッチの周辺部分には、選手のプレーに影響を与え、または危険を及ぼすおそれのある者は一切放置もしくは設定してはならない」という規定があり、さらに「試合運営要項」で「広告看板はゴールライン、タッチラインから原則5メートル以上離して設置すること」が決められている。

 広告看板はプロスポーツにとって重要な収入源であり、ピッチ内で競技中の選手以外がそれを遮ることはできない。すなわち、ウォームアップエリアも、ピッチから5メートル以上離れるということになるということのようだが、ウォームアップエリアは当然メインスタンド側にあり、通常この側には広告看板はない。ピッチから何メートル離すべきかは、結局、それぞれのスタジアム、ホームチームの試合運営に任されていると言ってよい。

PHOTO GALLERY ■【画像】カタールW杯と違い、十分にウォームアップのスペースが取られた南アフリカW杯の会場
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