7月12日に行われた天皇杯3回戦は、各地で波乱が起きた。昨季は川崎フロンターレもカテゴリーが下の相手に敗れた悔しい思いをしているが、今年は水戸ホーリーホックに90分で勝利して4回戦に進んだ。その決勝弾を決めたのが、宮代大聖だ。
リーグ戦では主にセンターFWで出ているが、この試合でのスタートポジションは右ウイング。その中央には瀬川祐輔が入った。
序盤から川崎は多くのチャンスに恵まれたが、ゴールネットを実際に揺らしたのが1度だけ。カテゴリーが下であるとはいえ、いや、だからこそ、チャンスの数と得点の数は比例しなくなる。先述したように、だからこそ、この大会には難しさが伴う。
そんな中で後半35分にネットを揺らした宮代大聖の働きは、直後に失点しまっただけに、直接的に勝利をもたらすものとなった。
「大聖をスタートから使ったのは、得点を取りたいから。なので、それにしっかりと応えてくれたと思います」
試合後、鬼木達監督もこう説明したように、チームとしての得点源であればこその起用であり、だからこそ、「他にもチャンスはあったので、彼の能力を考えたらもう1点は決めなきゃいけないと思います」というコメントにもつながった。