【J1後半戦の台風の目はC大阪か(1)】ボランチ・香川真司の「年齢を重ねて自分のプレースタイルを変化させないといけない」の体現。優勝に向け、積み重ねの重要さを強調の画像
セレッソ大阪の攻撃をけん引する香川真司 撮影:中地拓也

 6月のインターナショナルマッチデー(IMD)が終わり、2023年J1も24日から後半戦に突入した。

 第18節は首位を走る横浜F・マリノスがサンフレッチェ広島に1-0と快勝。2位・ヴィッセル神戸大迫勇也武藤嘉紀の両エースのそろい踏みでアビスパ福岡を3-0で撃破。トップ2を死守している。

 そんな上位陣に割って入りそうなのが、セレッソ大阪ではないか。爆発力あるコンサドーレ札幌相手のお株を奪うような攻撃の鋭さを見せ、レオ・セアラ、加藤陸次樹喜田陽香川真司の4発がさく裂。4-1で圧勝して4位に浮上し、横浜と勝ち点差7まで迫ってきたのだ。

「前半戦17試合の勝ち点が29ということで、去年より3多い状態で折り返すことができました。年間勝ち点目標は60で、半分の30には1足りなかったんですが、決して悪い数字ではないし、十分巻き返しは可能だと思っています」と小菊昭雄監督も前向きに語っていたが、勝ち点51・5位でフィニッシュした2022年よりいいペースで進んでいるのは事実だろう。

「目標は3位以内」とも発言する小菊監督だが、悲願のJ1初タイトルがほしいのが本音のはず。であれば、勝ち点60では足りない。さらに10ポイント程度、勝ち点を上積みする覚悟を持って後半戦に挑まなければならないのだ。

 そのけん引役となるべき男と言えば、34歳のベテラン・香川真司しかいない。

 ご存じの通り、12年間の欧州挑戦を終えて今年2月に古巣復帰を果たした背番号8だが、今季セレッソではインサイドハーフかボランチを担っている。
「年齢を重ねて自分のプレースタイルを変化させないといけない」と本人も話していたが、第1次・ドルトムント時代やマンチェスター・ユナイテッド時代のような得点力あるアタッカーという印象は今はない。

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