■ブライトンのデ・ゼルビ監督のはかり知れない功績
――プレミアリーグでの1年目をブライトンで過ごした三笘選手ですが、ブライトンというチームは、三笘選手にとっていい移籍先だったのでしょうか?
結果を見たら、ベストだったのではないでしょうか。三笘選手が今シーズンに活躍できた大きな要因に、人との出会いが挙げられます。特に、ロベルト・デ・ゼルビ監督の下で戦えたことが大きいでしょうね、これは彼の人生のターニングポイントになったと言ってもいい。
川崎フロンターレの鬼木達監督、ロイヤル・ユニオンSG時代のフェリス・マーズ監督、日本代表チームの森保一監督は、いずれも最初は三笘選手を途中交代の選手として使っていましたが、その殻を破って、90分フル出場でも通用する選手なんだと世界に気づかせてくれたのは、間違いなくデ・ゼルビ監督でしょうね。
――今シーズンは、リーグ戦のゴール数が7得点と、プレミアリーグの日本人最多得点記録を塗り替えました。ファンからは「もっとゴールを!」という言葉もありましたが、その点は、どのように見られていますか?
今シーズンの三笘選手は、多くのゴールチャンスがあったので、もっと決めてくれよと思った人もいるかと思います。「決定力がない」なんて言われ方をされたこともありますが、僕はそうは思いません。
ゴールを狙える位置でボールを受けて、シュートを打てた時点で決定力はあるんですよ。だって、ゴールに繋がる動きができているわけですから。シュートを決められなかったというのは、運に左右される部分もあるので、そこはとやかく言っても仕方がない。三笘選手は、ゴール前で非常に落ち着いているので、来季は今以上に得点を決めるようになるはずですし、シュート精度を上げる練習をすれば、さらに量産するはずです。