日本代表の6月シリーズが終了した。6-0でものにしたエルサルバドル戦に続き、ペルー代表にも4-1で快勝と、最高の形で連勝を果たした。次回の活動となるドイツ代表とのカタール・ワールドカップ以来の「再戦」となる9月もにらみつつ、何が見え、どんな展望が描けるのか。ベテランのサッカージャーナリスト、大住良之と後藤健生が激論を交わした。
■うれしい悩み
――9月のドイツ戦ではインサイドハーフが重要になりそうだとのことですが、その条件と今回のシリーズでの評価を聞いていると、旗手怜央が最適に思えます。
大住「旗手は良いと思うよ。後ろには遠藤がいて、森保一監督からの信頼度が高い守田英正も起用されると思う。中盤3枚の残り1枠で、旗手が押し出されてしまうようだと、ちょっときついんじゃないかなという気がする。旗手を入れたその3人が並べば、状況に応じて自在にポジションを取れそうな感じがするけどね。旗手はトップ下もできるし」
――久保建英や鎌田大地、今回は招集されなかった田中碧といった選手もいますし、森保監督にとってはうれしい悩みになりそうです。
大住「選ぶのは、本当に大変だと思うよ」
後藤「少なくともあのポジションだけだったら、2チーム分の選手がいるからね」
大住「田中には、もっと伸びて元気になってもらわないと困るよね」
後藤「どこに移籍するのかな。ドイツ1部のチームに入れればいいけど、スタイルが合うかどうかという問題もあるし、バイエルンのようなビッグクラブに行ったところで出番失う可能性は高いからね」
――冨安健洋も戻ってこられるでしょうか。
後藤「ケガが多くなっちゃっているのが心配だね」
大住「復帰してはケガ、という繰り返しだもんね」
後藤「そうなると、信頼して使ってもらえなくなっちゃう」
大住「ちょっと力が下がるクラブに行けば、出場機会が増えて大選手になれるんじゃないかなあ。あんなに選手層の厚いアーセナルでやっていくのは大変だよね。さらに次々と選手を買ってくるし」