【日本代表「最大課題」サイドバック分析】「左SBでフル出場」分かりやすい結果が欲しかった森下龍矢、「三笘薫の個」を引き出す旗手怜央起用で広がるチームの進化(2)の画像
「コネクター」としてしっかりと機能した旗手怜央  撮影:中地拓也
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■左SBに求められるタスクとは?

 6月15日に行なわれたエルサルバドルとのテストマッチは、6対0の大勝に終わった。キックオフ後すぐに退場者を出した相手から、CB谷口彰悟、FW上田綺世、MF久保建英、MF堂安律、FW中村敬斗、FW古橋亨梧がゴールを奪った。

 アメリカ、カナダ、メキシコの3カ国で行なわれる2026年W杯へリスタートを切ったチームで、注目のポジションはサイドバックである。長友佑都酒井宏樹に代わって、ポジションをつかむのは誰なのか。

 エルサルバドル戦では、森下龍矢が左サイドバックで起用された。国際Aマッチデビューとなった26歳は、同サイドの三笘薫旗手怜央とスムーズな連携を見せた。

 プレミアリーグに鮮烈なインパクトを記した三笘のドリブル突破は、現在の日本代表にとって最大のストロングポイントと言ってもいい。森下は高い位置でプレーしながらも、三笘が仕掛けるためのスペースを消したりしなかった。実はそれこそが、三笘と同サイドでプレーする左SBには重要なタスクなのである。

 数的優位のなかでアグレッシブな姿勢を印象づけたが、決定機につながるチャンスメイクは多くなかった。38分のクロスぐらいだろう。ランニングやポジショニングで味方選手の好プレーを引き出すこともあったが、最後までピッチに立ったのだ、分かりやすい結果もほしかった。

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