【J2「クオリティ」】清水エスパルス「元日本代表」MF乾貴士、追加点演出の絶妙ミドル&徹底の献身性でチームを完勝に導く!超攻撃的ショートカウンター発動の裏側【戸塚啓のJ2のミカタ】(1)の画像
躍動を続けるMF乾貴士(清水)  撮影/原壮史

■即時奪回で清水が2点連取

 超攻撃的が、立ち直った。

 J2リーグ第18節が5月27、28日に行なわれ、9位の清水エスパルスは16位のツエーゲン金沢とホームで対戦した。

 16節のジェフユナイテッド千葉戦、17節のFC町田ゼルビア戦と、アウェイで連敗を喫した清水は、24日のルヴァンカップ第5節で湘南ベルマーレをホームで退けていた。公式戦の連敗を止めたことで、流れを変えることができていたのだろう。ホーム連戦となったこの日は、序盤から力の差を見せつけていく。

 ポイントなったのは前線からの守備だ。攻撃時の4-2-3-1から4-4-2へ形を変え、前線から相手のビルドアップを規制する。ロングカウンターを受けるリスクを軽減しつつ、即時奪回で攻撃を持続していくことで、相手に圧力をかけていった。

 33分には先制点が生まれる。トップ下の乾貴士がボールホルダーにプレスをかけ、コースが乱れたボールをボランチ白崎凌兵がカットし、ワンタッチでFWチアゴ・サンタナへつなげる。サンタナの持ち出しはDFに引っかかるが、ボールがこぼれた先にはMFカルリーニョス・ジュニオがいた。ペナルティエリア左から、右足のコントロールショットがゴール右スミを射止めた。

 41分にも敵陣でのボール奪取を得点につなげる。右SB北爪健吾のパスカットからテンポ良くパスをつなぎ、乾が左サイドから右足で狙う。この一撃は右ポストに弾かれるものの、跳ね返ったボールをMF神谷優太が右足でプッシュする。神谷にとっては11節の大宮戦以来となるシーズン2点目だ。

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