■「新しい景色」を目指して

 1993年にJリーグが開幕してからは、日本はフル代表も年代別代表もアジア予選を突破して世界大会に出場するようになる。

 1995年のワールドユース選手権(カタール)では中田英寿のいたU-20日本代表は準々決勝に進出(16か国参加だった当時はラウンド16はなかった)。ブラジルに惜敗している。

 次の1997年大会(マレーシア)でも日本は2大会連続でグループリーグを突破。ラウンド16でオーストラリアを破ってベスト8に進出。そして、準々決勝でガーナと対戦して延長戦の末に1対2で惜敗した。

 そして、1999年ナイジェリア大会ではいわゆる「黄金世代」で固めた日本代表は、グループリーグを突破するとラウンド16でポルトガルにPK勝ち。その後、メキシコ、ウルグアイを連破して、FIFA主催の世界大会で史上初めての決勝進出を果たした(決勝ではシャビ・エルナンデスらがいるスペインと対戦。GK南雄太のオーバーステップでFKを取られていきなり失点。エース小野伸二を出場停止で欠く日本は0対4で完敗した)。

 先ほども述べたように、最近の日本はほとんどすべてのカテゴリーのワールドカップでグループリーグを突破している。しかし、その先の壁が大きいのが実情である。

 U-20ワールドカップ(ワールドユース選手権)は、日本にとってこれまで何度も“新しい景色”を最初に見せてもらってきた大会だ。アルゼンチン大会でも、まずはラウンド16を突破して、その後は再びまったく“新しい景色”つまり優勝を目指して戦ってもらいたいものだ。

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