■乗り越えたい「壁」

 日本の最初の目標はグループリーグ突破とその先のラウンド16を突破して準々決勝に進出することだ。

 昨年のカタール・ワールドカップでも日本代表はラウンド16でクロアチアにPK負けを喫してベストエイト進出に失敗した。

 その他、日本は男女の各カテゴリーのワールドカップやオリンピックにすべて出場しており、すべての大会でグループリーグを突破しているが、そのほとんどでノックアウトステージ初戦(ラウンド16もしくは準々決勝)で敗れている。

 4年前にポーランドで開催されたU-20ワールドカップでも、順調にグループリーグを突破した日本だったが、ラウンド16で韓国と対戦。90分にわたってゲームを支配したものの、韓国の長身FW呉世勲(オ・セフン=現清水エスパルス)の“一発”で準々決勝進出を阻まれている(同大会で韓国は準優勝)。

 アルゼンチンがかつてこの大会で6度優勝し、それをフル代表の強化に結びつけたと同じように、日本のサッカーにとってもU-20ワールドカップは重要な大会だった。

 1979年の第2回大会では日本は開催国となった。

 1968年のメキシコ・オリンピックで銅メダルを獲得した日本だったが、その後は代表の強化が進まず、オリンピック予選でも敗退を繰り返していたし、アジア・オセアニア枠が「1」だった当時のワールドカップでは予選突破など夢のまた夢だった時代だ。

 そんな日本のU-20代表は、開催国として世界大会に出場するという貴重な機会を得たのだ(水沼貴史などを擁する日本代表は結局グループリーグ最下位に終わった)。

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