■アルゼンチンの思惑
アルゼンチンは、この大会に過去6度と最多優勝回数を誇っている国だ。
最初の優勝が1979年の日本大会で、ディエゴ・マラドーナが最優秀選手賞に輝き、ラモン・ディアス(元横浜マリノス。Jリーグ初代得点王。現アルヒラル監督)が得点王を獲得した。マラドーナは同年夏のヨーロッパ遠征ですでにフル代表の中心選手として活躍していたが、FIFA主催の公式大会へのデビューがこの1979年のワールドユース大会だった。
その後、1995年から2007年の間に、ホセ・ペケルマンの指導の下で5度も優勝。2005年にはリオネル・メッシ(FCバルセロナ=当時)を擁するチームが優勝を果たしている。
ペケルマン時代にはU-17代表やU-20代表で活躍した選手がそのままフル代表でもワールドカップで活躍するという流れができており、アルゼンチンにとってはこの大会は強化のための重要な大会なのだ。
昨年のカタール・ワールドカップで3度目の優勝を遂げたアルゼンチンだが、「メッシ以後」のことを考えなければならない時期に来ている。アルゼンチンとしては、この大会でU-20代表選手に経験を積ませたかったのだろう。