「再出発」。
井原正巳新監督の下、柏は神戸戦を迎えた。
大迫勇也に今季通算10点目となる先制点を許してしまった柏だったが、マテウス・サヴィオも献身的にプレーした。
神戸に追加点は生まれなかった。
何が起きたのか、理解できなかった。
神戸のGK前川黛也がゴールに向かって必死に走っている。
追いつかない。
66分、細谷真大のプレッシャーに本多勇喜が何気なくバックパスしたボール。それが無人のゴールに入ってしまった。
ラッキーな同点に追いついた柏は勢いづき、勝ちに行く。
その後のフロートの2度にわたる決定的な場面は「何で」と思わず、口に出てしまうくらいだ。
シュートの数では柏13本、神戸はわずかに3本だった。
だが、決定力不足と言う課題は柏に付きまとう。
それでも柏の勝ちたい気持ちは十分に伝わって来た。
首位の神戸相手でも引き分けでは喜べない。
柏の選手たちに笑みはなかった。