■さらには国名へ
いずれにしても、「ラプラタ」はこの辺一帯を指す地名となりました。
1810年には南米大陸南部諸州(ラプラタ連合州)が独立革命を起こします(5月9日)。スペインとの戦争を経て1816年にはブエノスアイレスを首都として独立が宣言され、新しく生まれた共和国は「アルヘンティナ(Argentina)」と名付けられました。
「Plata」はスペイン語で「銀」という意味ですが、ラテン語では「銀」は「Argentum」。現代語でも「銀」はイタリア語では「Argento」、フランス語では「Argent」。元素記号は「Ag」です。
フアン・デ・ソリスの誤解に基づく「ラプラタ」という川の名が「アルゼンチン」という国名につながったのです(ちなみに、ラプラタ川を英語風にした言葉が「リヴァー・プレート(River Plate)」。「リヴァー」の部分をスペイン語式に発音して「リーベル・プレート」と読みます)。