■怯まない浦和L
ここまでは、ACLファイナルにも似た展開だったが、この試合では浦和Lがいったんは逆転に成功する。
後半に入って58分に選手交代を使った浦和Lは、先ほども紹介したように猶本を右サイドに出して、清家を貴子センターに回し、さらにMFとして18歳の角田楓佳を入れて塩越を左SHに回した。
そして、この交代がすぐに結果に結びついた。61分、中央で後方からのパスを受けた清家がそのままドリブルで持ち上がって、ペナルティーエリア外からコントロール・ショットを決め、さらに68分には右サイドの猶本、清家で崩し、清家のパスを受けた塩越柚歩が逆転ゴールを決めたのだ。
しかし、試合はまだ終わらない。ベレーザも選手交代を使ってスリーバック(3-4-3)にシステム変更して反撃。82分に左SHの北村が思い切ってミドルシュートを放つと、これが浦和Lの選手に当たってコースが変わり、ゴールに吸い込まれたのだ。
大雨で、気温が13.8度(公式記録)。そして、強風が吹き荒れる悪コンディションの中で、ライバル同士の両チームが激しい闘志を見せた熱戦だった。
浦和Lがボールを持ちながらも攻め崩せない間にベレーザが先制し、ACLファイナルを思い出させる展開だったが、後半には両チームが選手を入れ替え、システムを変更しながら点を取り合って、最終的には2対2の引き分けに終わった。