■トップ下で躍動の乾が2試合連続弾
清水エスパルスが、地力を見せつけている。
3月下旬から4月22日開催のJ2リーグ第11節まで、清水は“地獄の9連戦”を消化してきた。1週間のインターバルを経て迎えた4月29日のJ2第12節は、ホームでの栃木SC戦だった。
秋葉忠宏監督の就任とともに、システムが4-4-2から4-2-3-1へ変更された。新たなシステムで躍動しているのが、トップ下を任されているMF乾貴士である。相手の守備ブロックの間でボールを引き出し、チャンスメイクをしながら自らもゴールに迫っている。持ち味としてきたドリブルはもちろん、長短自在のパスで攻撃を操っているのだ。前節の大宮アルディージャ戦で先制のヘディングシュートを決めると、この日も39分にネットを揺らした。
ボランチのホナウドが右サイド深くまで侵入し、相手をかわしてクロスを入れると、ファーサイドの乾へボールがわたる。トラップし、素早くシュート態勢を整えると、豪快な右足シュートがネットに吸い込まれた。
前半終了間際の44分には追加点が生まれる。CB鈴木義宜の縦パスに、右SB北爪健吾が反応する。DFラインの背後へランニングしてGKの目前でボールにコンタクトすると、IAIスタジアム日本平に歓声が駆け抜けていった。