■仙台が今シーズン2度目の「ウノゼロ」で勝利
今シーズンの仙台は、試合をうまく終わらせることができていない。前節の藤枝戦は、後半途中に2対1としながら、終盤の連続失点で2対3の敗戦を喫した。10節のファジアーノ岡山戦も、1対0から追いつかれて引分けている。勝利を決定づける追加点を取り切れない、リードを守り切れない、という試合が、勝点の積み上げをスローなものにしてしまっているのだ。さらに言えば、ホームのユアテックスタジアム仙台では、4試合連続で勝利をつかめていない。
数的優位の状況を生かしながら、仙台は試合を運んでいく。梁は2列目の左サイドに入り、リスタートのキッカーを務めて好機を演出していった。
伊藤監督は89分にも2枚替えを行ない、最終ラインを4バックから5バックへ変更する。1対0のまま逃げ切る、との意思表示だ。
終盤に決定的なヘディングシュートを許すなど、試合運びにはまだまだ課題がある。ただ、4試合ぶりのクリーンシートでユアスタでは2節以来の勝利をつかみ、今シーズン2度目の「ウノゼロ」を達成した。ポジティブな変化を促すきっかけになり得る勝利と言える。
「この勝利を皮切りに、ホームで強いベガルタというのをもう一度ファン・サポーターとともに作り上げていきたい」
試合後の伊藤監督はこう話した。中3日でやってくる次節も、ホームで戦うことができる。今シーズン初の連勝を飾り、上位陣に食い込んでいきたいところだ。