■新世代の選手たち
とにかく、全選手が落ち着いていて、焦ることなくゲームプランを遂行し続けたことで、見事な、非常に大人びた試合になった。
最近の若い世代の選手たちを見ていると、戦術的な理解力が高いことに気づかされる。
それぞれのポジションに与えられた役割を完全に理解してプレーできるし、時間帯や試合の流れを読みながら最適な選択ができている。得点が入るなどして試合の流れが変わったり、選手交代があれば、そうした変化にもすぐに適切に対応できる。
日本でプロ・サッカーリーグが始まって30年。つまり、1世代の時間が経過したことによってサッカーというスポーツに対する理解が深まってきているのだろう。また、21世紀生まれの若い世代の選手たちは、サッカーというスポーツに取り組み始めた幼少期からずっと映像を通じて世界のトップのプレーに馴染んでいる。
そうしたサッカー的なインテリジェンスの高い選手たちらしい、落ち着いた勝ち方だった。