■カルロスの夢

 2017年11月26日は「アルゼンチン共和国スポーツ長官」カルロス・マカリスターにとって喜びに満ちた日だった。3人の息子がそろってプロの公式戦のピッチに立ったのだ。アウェーのサンロレンソ戦。背番号29、長男のフランシスは22歳でボランチを務め、三男の18歳アレクシスは背番号28をつけてトップ下だった。ふたりともフル出場した。そして次男のケビン(20歳)は後半15分からの交代出場だった。試合は0-1で敗れたが、カルロスは「夢に一歩近づいた」と感じたという。

 彼の夢は3人の兄弟がそろって「世界一のクラブ」レアル・マドリード(スペイン)のピッチに立つことだった。現在27歳の長男フランシスはロサリオ・セントラルでボランチとしてプレーし、25歳の次男ケビンはアルヘンチノスで右サイドバックとしてプレーしている。2人がレアルでプレーするのは少し難しいかもしれない。しかし3兄弟のなかで最も才能があると言われてきた三男アレクシスは、父の夢を一部でもかなえることができるかもしれない。

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