大住良之の「この世界のコーナーエリアから」第106回「ファミリー・ヒストリー サッカーアルゼンチン代表マカリスター」(1)土壇場からW杯優勝、市場価値68億円まで急上昇した三笘薫のチームメイトの画像
日本と不思議な縁がある選手 提供/大住良之

 サッカーは無数のディテール(詳細)であふれている。サッカージャーナリスト・大住良之による、重箱の隅をつつくような「超マニアックコラム」。今回は、スコットランド人? アイルランド人? いやアルゼンチン人!

W杯決勝での見事なゴール

 2022年ワールドカップ・カタール大会の決勝戦はフランスの終盤の粘りで驚くべき試合となった。しかしそれ以上に驚愕したのが、アルゼンチンの「ウルトラ・スーパー」と言いたくなるようなチームパフォーマンスだった。全選手が労を惜しむことなく走り、戦い、それをまとめ上げるリオネル・メッシという当代屈指の天才を百パーセント引き出した。その献身とランニングを圧倒的な形で表現したのが、前半36分の2ゴール目だった。

 前半23分にメッシのPKで先制したアルゼンチンは、その後も強烈なプレスでフランスの攻撃をくい止め、左サイドに起用されたMFアンヘル・ディマリアを生かして優勢に試合を進めた。このときも、左から強引に突破を試みようとしたフランスFWキリアン・エムバペをDFクリスティアン・ロメロとDFナウエル・モリナの連係で抑え、モリナがGKエミリアノ・マルティネスにバックパス。マルティネスが危険回避のために右前方に大きくけったとことからプレーが始まった。

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