秒殺ゴールを生んだ、小川航基の「ボールの収め方」と「冷静さ」【今シーズンのJリーグを盛り上げる要素は「日本人ストライカー」】(1)の画像
湘南戦で秒殺ゴールを決めた小川 撮影/原壮史

 2023年のJリーグが開幕し、J1は早くも第2節までを終えた。ここまでの試合で目立つのが、日本人ストライカーの働きである。今季を盛り上げそうな日本人FWに、サッカージャーナリスト・後藤健生が焦点を当てる。

■2強の牙城を崩せるか

 いよいよ開幕した2023年のJリーグ。最大の見どころは、6年間にわたって優勝を独占している川崎フロンターレ横浜F・マリノスの牙城を脅かすチームが出現するかどうか、である。

 その最有力候補は昨年ミヒャエル・スキッベ監督の下、集団的な戦いで3位に入ったサンフレッチェ広島だったが、広島は第2節で“昇格組”のアルビレックス新潟に敗れて、いまだ勝ち星がない状態。

 一方、昨年優勝の横浜FMもまだまだ本調子とは思えない。得点場面だけを見ると見事な形でゴールを生み出しているのだが、決定機の数が少ないのだ。しかし、それでも川崎と浦和を相手に開幕2連勝と実力の高さを示している。

 開幕戦でその横浜FMに敗れた川崎も、第2節の鹿島アントラーズ戦では退場者を出して10人となってから大逆転劇を演じて、その底力を示した。

 ヴィッセル神戸名古屋グランパスも連勝スタートとなっているが、今シーズンもやはり横浜FM、川崎が首位争いを繰り広げそうである。

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