■楽しみな3選手

 今シーズンのもう一つの見どころが、日本人ストライカーたちの成長だ。

 とくに期待度が大きかったのは、昨年、急成長を見せてカタール・ワールドカップのメンバーにも滑り込んだ湘南ベルマーレ町野修斗。パリ・オリンピックを目指すUー22代表のエースである柏レイソル細谷真大。そして、昨シーズンはJ2リーグの得点王となって、ようやくその才能を発揮し始めた横浜FC小川航基の3人だった。

 第2節では、2月24日の金曜日の試合で町野と小川の直接対決があり、ともにその才能をしっかりと発揮して期待に応えてくれた。

 湘南対横浜FCの試合は、キックオフからわずかに13秒で小川がゴールを決めた。

 キックオフからバックラインまで戻したボールをDFのガブリエウが右サイドの深い位置に蹴り込むと、右サイドハーフの近藤友喜が頭で落としてMF井上潮音につなぎ、ボールは井上から小川に渡る。そして、小川がしっかりとボールを収めてから、再び右に展開。近藤から戻ってきたボールを混戦の中で小川がきっちりと決めた。

 バイタルエリアでボールを受けた時の落ち着いたボールの収め方。そして、混戦の中で冷静に決めるシュート技術。小川のストライカーとしての才能を見せつけるに十分なプレーだった。

 この場面、一度はオフサイドのフラッグが上がったものの、最終的にはVARが介入してゴールが認められ、横浜FCが先制した(この試合、再三にわたってVARが介入し、そのためアディショナルタイムは前半が5分2秒、後半が13分2秒にも及んだ)。

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