ドイツのスカウトが惚れ込む神村学園・福田師王の体幹の強さ【“雰囲気”をまとった若手ストライカー候補たち】(1)の画像
昨年、日本高校サッカー選抜の一員としてプレーした福田は今年、ドイツへ渡る 撮影:中地拓也

 年末年始にかけても、日本のサッカー界は動いていた。プロの試合はなかったものの、高校や大学の大会が行われていたのだ。そうした大会で、目を引いた選手たちがいる。サッカージャーナリスト・後藤健生が、若手ストライカー候補について考察する。

■得点王に5選手が並んだ高校選手権

 岡山学芸館の優勝で終わった第101回全国高校サッカー選手権大会。戦力的に最強の前橋育英が準々決勝でPK戦の末に姿を消したため“本命なき戦い”となった中、岡山学芸館は最後まで全員がよく走り、選手間の距離を短く保って粘り強い戦いを最後まで貫き通した。

 大会得点王には、3ゴールを決めた5選手が並ぶ結果となった。優勝した岡山学芸館の今井拓人も3ゴールを決めており、また東山の真田蓮司も決勝では1対1の同点となる素晴らしいミドルシュートを決めて得点王の1人となった。

 大会前からの注目を集めた神村学園のFW福田師王も得点王に名を連ねている。高校卒業と同時にドイツに渡ってボルシア・メンヒェングラードバッハに入団することが決まっているために、注目されていたのだ。

 ただ、準々決勝と準決勝でのゴールを含めて3得点はしたものの、チームは準決勝で岡山学芸館と3対3で引き分けてPK戦負け。福田自身もPK戦で3人目のキッカーを務めたものの、キックは岡山学芸館のGK平塚仁にストップされてしまい、福田にとってはほろ苦い選手権になってしまったかもしれない。

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