■ドイツへ渡る福田の良さ
福田の良さは、相手DF相手に当たり負けをしない体幹の強さにある。
ストライカーというのは屈強なDFと1対1で競り合って、そこでボールをキープして味方につないだり、反転して自らシュートする仕事だ。だが、福田は体幹が強いのだろう。相手に激しくチャージされても体勢を崩さずにプレーできる。おそらく、そのあたりがドイツのスカウトの目にも評価されたのだろう。
だが、そこから自ら持ち込んでシュートを打つあたりの技術が未成熟なので、せっかくの体幹の強さをプレーのために十分に生かし切れていない印象だ。
また、大会前から騒がれたせいなのかもしれないが、「どうしても自分で決めたい」という気持ちが強すぎて空回りしてしまったようにも見えた。
ドイツに渡って、日本の高校生と比べれば格段に屈強な相手との競り合いで負けないようにさらに当たりの強さを身に着け、同時に味方をうまく使い、味方にうまく使われるあたりの呼吸を習得していってほしい。
今大会では、国立競技場での得点は1点にとどまったが、いつか日本代表として国立競技場でプレーする日も来るだろう。