■化ける可能性を感じる選手
――町野には、そういう可能性を感じますか。
大住「たまたま例に出しただけではあるんだけど、2022年の成長速度はすごかったよ。あの伸びが来年も加速すれば、本当にそうなるかもしれない。僕が言いたいのは、10代の選手だけにスポットライトを当てて、プロになってもだんだんと普通の人になるということを繰り返してきたけど、それじゃダメだということ。もっと本当の才能を見極めて、その選手に合った指導や刺激を与えていかないといけないと思う。だから、釜本さんも最初から飛び抜けていたわけではない、という話をしたんだよ」
後藤「そういう特別なポジションの選手をどう育てるか、あるいは少し長い目で見て、現時点ではまだ物足りなくても可能性がある選手を使い続けるとか、いろいろなことを考えないといけない」
――そういう化ける可能性を感じる選手はいますか。
後藤「2022年のJ2では、小川航基がたくさん点を取ったじゃない。彼は高校時代からものすごくシュートのうまい選手で、きれいなゴールをたくさん決めていた。プロになってからはくすぶっていたけれど、2022年にはJ2ではあるものの素晴らしい得点能力を見せてくれた。
だから2023年、J1に上がってどれくらい点を取れるかには注目している。J1でもあれくらいのプレーができれば、たちまちヨーロッパから話があるだろうし、そうなったらすごい選手に化けるかもしれない」